ある日～真実のベール ２０２１年

・主な出演者（括弧内は役名）：キム・スヒョン（キム・ヒョンス）、
チャ・スンウォン（シン・ジュンハン）、キム・ソンギュ（ト・ジテ）

・おすすめ度：評価５（１０点中）

・ロマンス度０☆☆☆☆☆　コミカル度０☆☆☆☆☆　
　血・暴力度５★★★★★　泣ける度２★★☆☆☆
　
・一言あらすじ：平凡な大学生のヒョンスは、父のタクシーを無断で拝
借し遊びに出かけたが、道に迷ったところでタクシーと間違えた女性が
乗り込んできた。彼女の名はグクファ。偶然の出会いだったが二人は意
気投合し、薬物を摂取して一夜を過ごす。
　翌朝目覚めると、彼女は１３か所も刺され死だらけになっていた。現
場にはヒョンスが犯人であることを物語る多数の証拠が散乱。警察はヒ
ョンスを犯人と決めつけ捜査を行っているが、たまたま通りかかった警
察署でヒョンスを見かけた弁護士ジュンハンは、彼の目を見て無罪を確
信し、弁護を引き受ける。逃れられない多数の証拠を前にジュンハンは
無罪を立証する手立てを模索するが、刻一刻と有罪判決の宣告が迫って
いた。
　
・見どころ：平凡なヒョンスが身に覚えのない殺人の嫌疑をかけられる。
必死で無罪を主張するが誰も信じてくれない。そんな中、唯一の救いと
なったのはジュンハン弁護士。軽犯罪事件しか手掛けてこなかったが、
地道に証拠を精査し、矛盾点を突いていく。
　無罪を主張していたヒョンスが世間の目、拘置所の囚人からのリンチ、
検察や警察の一方的な主張を前に次第に心情が変化していく様が鮮やか。
囚人の中で唯一ヒョンスを助ける兄貴分に心を開いていく過程と最後の
絶望に涙する。

・感想：一夜にして犯罪者となる怖さをまざまざと見せつけられました。
今回の弁護士像は決してかっこいい姿ではなく、むしろアトピーに強烈
に悩まされる情けない様ですが、心根はかっこいい。ヒョンス役のキム・
スヒョンの表現力も素晴らしく、惹きつけられました。
　囚人の兄貴分もいい味を出していて、囚人なのにかっこよさもありま
した。ただ、全体的になんとなく血なまぐさいのともやもや感があり、
カタルシスが得られずに寂しさが残りましたので、評価は低めになって
しまいました。